令和6年産 稲作反省点 倒伏について

※弊社見解となります。参考情報。

倒伏した圃場が多かった

令和6年産のお米につきましては、著しい倒伏に見舞われた圃場が多く見受けられました。

例年より気温が高く、生育が前倒しで推移しました。(10日程度早い生育)

本年は節間が伸びる幼穂形成期(本年は7月上旬から中旬)に日照不足となっており、気温は高く生育は旺盛のところ「日差しを求めて」節間が伸び、倒伏したと思われます。さらに、例年より10日から2週間程度早い刈取適期に刈り取りの準備が間に合わない圃場が多く、断続的な降雨の影響もあって刈取が遅れ、ほとんどの圃場で倒伏が発生した原因と思われます。

刈り取り適期

出穂後の積算気温を刈り取りの目安とし、刈取り作業の準備を行ってください。
ひとめぼれ、天のつぶは 1,000℃あたり、コシヒカリは 1,000~1,050℃あたりが刈取適期の目安です。
実際は、必ず籾の黄化率(85~90%)を確認してから行ってください。特に、天のつぶは、刈取適期になっても上位葉や枝梗にまだ青みが残っていることが多く注意です。

今年の気象条件が特異でした。 会津地方に至っては幼穂形成期に日照不足(平年の50~70%)が顕著で、倒伏具合が著しいです。

倒伏対策

中干しを早めに行った圃場は茎がしっかりしており倒伏は軽微でした。茎数が1株あたり20本になる手前で早期に中干しを奨めます。 条間が葉で隠れ始めてからの「中干し」では遅いです。

目安は田植え後1か月程度あたりです。中干しを遅らせると無効茎が増え、細い茎が多くなり倒伏しやすくなります。

ケイ酸資材は、乳白米や倒伏を軽減し効果的です。また、倒伏軽減の効果がある水稲一発肥料「楽一 らくいち」がお勧めです。

気象状況(郡山市アメダスデータ)